グインサーガの68巻目を読んでみた
アキレウスさまは「皇帝」で、グインが就いたのはあくまでケイロニア「王」今まで気付かんかった……。
豹頭将軍の帰還―グイン・サーガ(68) (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1999/11/01
- メディア: 文庫
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皇女としての自信を失い荒れるシルヴィアを宥めつつ、トーラスで合流したオクタヴィアも連れて、遂にグインはケイロニアへと還ってきた。望外の喜びを持ってこれを迎えたアキレウスは、その場でグインにシルヴィアを娶らせ王冠を与えること宣言する。オクタヴィアは隠棲する父や娘と共に離宮に住むこととなったが、ヨウィスの血を引くマリウスは定住という選択肢に難色を示すのだった。その頃ゴーラでは、イシュトヴァーンにトーラスより出頭命令が届いていた。
完璧人間だからこそ、不完全まる出しの人に惹かれるのかな???
文章で読んでる分には、この巻のわがままシルヴィアはまだ可愛く思える。が、これが動画とはいかなくとも、音声付きだったら、鬱陶しくて×5たまらなかっただろうな~~~(汗)。「弱いものは守ってやりたくなる」とはグインの言。アンタ、リー・リン・レンに「弱いものが弱さに甘んじ、強くなる道をはなから放棄するのはひとつの罪のように思う」とか云ってなかったか!?まあ、グインの目からしたらあれでも「姫は一生懸命苦しみと戦っておられる」となるのかもしれんが……。
マリウスのモラトリアムに関しては、私には何も云えませーーーん(汗)!しかし、マリウスもタヴィアも自身の出自は承知で、その上で自由になるつもりで旅立ったんじゃなかったのかね。その延長上で子供も作ったんじゃないのかね。確かにあの時点(23巻「風のゆくえ」)では国際情勢が一段落したときだったが、ちょっと世間の事情が変わっただけで、「やっぱり自分たちは諸外国から狙われる存在なのは避けきれないから……」とあっさり方向転換。個人的にはこの点にこそ引っかかってしまう。まあ、オクタヴィアが母になったゆえの変化と思えばそれまでだけど。
いきなり登場のロベルト侯。アキレウスにとって信頼篤い重要人物のようだが、グインがキタイに旅立つ以前に名前が出てきてたっけ???なんでも、この直後に栗本先生が同人誌でこの侯爵とアキレウス帝の若い頃のあんなことこんなことを発表したそうで、よ、読んでみたーい!(←おい)
読み方・意味を調べた漢字。知悉、ちしつ。細かい部分まで知り尽くすこと。尚武、しょうぶ。武を重んじること。悠揚せまらず、ゆうようせまらず。ゆったりとしておちついていること。