グインサーガの109巻目を読んでみた
豹頭王の挑戦―グイン・サーガ〈109〉 (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 文庫
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グイン一行がその存在を気づかれることなく衆目の中ををすり抜ける方法、それは、グインが「ケイロニア王グインに扮した者」になりすまし、旅芸人として渡り歩くという奇策であった。この大胆な発想は功を奏し、素性不明の傭兵スイランを加えた一行は怪しまれることなく町から町へと進むことに成功するが、興行は大評判を呼び、遂に領主からも招致のお声がかかってしまう。
冒頭カラーページの寝そべっているグインが、どう見ても自分をなぐ(以下略)。
あのグインが至極真面目に悪ノリしてる……。クムはゴーラの領内(だよね?)でもあるんだからうっかりイシュト(もしくはカメロン)の耳に入ったらどうするんだとか(絶対怪しまれるだろ)、グラチーあたりがこの様を目撃したら何というだろうかとか、何よりここにきてそんなふざけた展開アリかとも思ってしまうがw、正直、正直……イイんじゃないのォ(笑)!グインが苦行することなく、一転楽しく道程を進むことが出来ることになったというのが大きいよね。少なくとも、イシュトの葛藤劇やヴァレリウスのナリス様追想録を延々描かれるよりアリでしょう、うん。
オールマイティープレイヤー(グイン)、女戦士(リギア)、吟遊詩人(マリウス)、傭兵(スイラン)、裏方サポーター(フロリー)、そして子供(スーティ)って旅芸人的にも、冒険的にも、なかなかバランスのとれた、理想的なパーティかも。いきなり登場した押し掛け同行者のスイランは一体何者か(この時点で自分は本当に知らない)。グイン曰く「イシュトより強い可能性もある(!)」とのことだったが……栗本先生のとこだから大したオチもない正体だったりして(^^;)。
グインの被り物をつけたスーティのイラストがかわいー。成長したらどんな活躍をする(させる)予定だったのかしら(涙)。