かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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続・井口昇監督の他作品を鑑賞してみた

ロボゲイシャ [DVD]

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 これはモロに海外受けを狙った作品だなぁ……。にしても、外人さんって本当に芸者とかお座敷ネタに食いつくのだろうか(そういやザボーガーの冒頭に出てきたヨロイデスも海外を意識してのオリキャラにしたとか)。

 闇の暗殺組織に拉致され芸者型殺人サイボーグとして育成される姉妹の愛憎劇。生身に武器を仕込むわけだから、ロボというより改造人間じゃん……と思わなくもないけど、クライマックスで主人公らが披露するギミックは殆どロボットのそれなのでタイトルに偽りアリというわけではない……筈。髷頭に戦闘用マスクとか海外のオタクがジャパニーズガールファイターとして本当に考案してそうだけど、日本人が萌えるビジュアルとしてはどうなのだろうか*1。特に、妹役の女優さんは芸者メイクを施す前の方が可愛かった気がする。しかし、物語的には、「姉(妹)には負けたくない!」の一心で修行や改造手術(!)に励む一方で、お互いに相手の無茶を心配する気持ちを捨てきれない姉妹の複雑に絡み合う感情の行く末は……という感じで、それなりに劇的&エロスであった。犠牲も多く付いたけれど、本人たちにとっては最大級のハッピーエンド、みたいな。
 ザボーガーでラガーズだった女優さんたちが殆ど同じようなノリのお芝居だったのでワロタ(井口作品の常連さんなんですね)。竹中直人に至ってはなんと悪の宮博士そのまんまのギミックを披露するし!見りゃ分かるよ、な場面をわざわざくどく説明するような台詞(「※※が○○になった!」)や、敵の武器がやたらねちっこく迫ってくるシーンはザボでも見受けられたが、70年代特撮を再現していたのかと思いきや、どちらかというとこれらは監督の「色」だったんだな。他にも、顔がひしゃげたり巨大ロボットが出てきたり、妙に劇場版ザボーガーを連想させる描写は(マシンガールよりも)そこかしこに。
 主人公の足が戦車になって疾走するカタルシスはなかなかに爽快。お尻から刀が出てきて「恥ずかしいわね」と云いあいながらチャンバラするシーンにはめちゃ笑った!しかし、そこ以上に「これはハズいだろ……」と思ったのは、ラスボス斎藤工くんのチープ過ぎるジャ※ボーグA操縦!なんで脱いでるの?ねえ、なんで足踏みまでやってるの?倒されるシーンもかなり酷いし……(ファンが泣くよ^^;)。

 怪演を期待した志垣太郎が不発気味だったのがちと残念。生田悦子さんの凛とした感じが良かったな。あんな老婦人に私もなりたい。

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*1:だから一箇所のみセーラー服姿で戦う場面を入れたとか!?