グインサーガの117巻目を読んでみた
登頂に立っているのはマーロールで間違いないとして、その足元にいるのは何だ?家来の水棲人か?
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: 文庫
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ガンダルが戦士として偉大な一生を終えたその時、闘技場にマーロールが現れタイス伯爵の数々の悪行について告発する。かねてよりタイスの専横を苦々しく思っていたクム宰相は、これを機に伯爵を更迭し、伯爵の落し胤であったマーロールを新領主に据える。ガンダルとの戦いで重症を負ったグインは、表向きは落命を装い、その実、地下水路よりタイスからの脱出をはかった。傷ついた身ゆえに移動は困難を極めたが、彼らの前にヴァレリウスが現れ、逃走を手助けするのだった。
うーーーっ、散々引っ張った割にあっさりした決着だったような……。
ハゾス「ひかえおろう!ここにおわすは恐れ多くも本物の豹頭王陛下であらせられるぞ!頭が高い!!!」タイ・ソン伯爵「ははーっ(汗)」みたいなオチを期待していたのに……。まあ、マーロールは真面目に治世に取り組みそうだし(登場時は得体のしれない悪役キャラだったのにね)、これを機会にタイスの頽廃が(ちょっとは)改善されそうで、まあ良かったんじゃないですかぁ。
タリクの自分の都合のいいように物事を解釈する姿勢は、ユラニアとの戦争で何もしてないのに悲劇の公子ぶっていた頃から全然変わっとらん……(汗)。いつアンタとローラ(フロリー)が生涯ただ一度の運命の恋(爆爆爆)に陥ったというのだヽ(´Д`;)ノ。そんな自惚れバカも感性は人並みにあるようで、ド美形のマーロールが重職に就くということで(イケメンのつもりのw)自分が霞んじゃうことを流石に察したようで……ザマーミロ(^^;)。
というわけでタイス篇、ここに完結。長かったなぁ……気が付けばシルヴィア救出篇よりかかってるw。まあ、グインが主役なのでそれなりに楽しく読めたけれど(中盤のフロリー受難エピはちょっと辟易したがw)、逆にイシュトやヴァレが好きな人はかなりしんどい一連だったんじゃないかと……。そのヴァレリウス、ブランが感じた気配というのはやはり此奴であったか。いよいよ一行がパロに入るということで、ここからは本筋が動くのかしら?そういや、前巻まであんなに生き生きとしていたマリウスが、タイスからの脱出行、すなわちパロへの直行ルートについた途端、一言も発さなくなったのが極端すぎて苦笑。