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グインサーガの外伝19巻目を読んでみた

初恋 (グイン・サーガ外伝19) (ハヤカワ文庫JA)

初恋 (グイン・サーガ外伝19) (ハヤカワ文庫JA)

 19歳のナリスは情人であるフェリシアに恋愛にうぶな子供扱いされたことでいきり立ち、舞踏会で目を付けた地方貴族の娘を強引にかき口説いて抱いてしまう。誰に恋慕の情を抱くこともない自己の性に対し、ナリスの悩みは深まるばかりであったが、ある日その地方令嬢が自ら命を絶ったという報せを受け取り、愛に疎遠な自身の運命を受け入れる決意を固めるのであった。

 タイトルに偽りアリ。ナリスはいつも通りのナリスであったw。

 あのナリスたんが若気の至りでまさかのフォーリンラブな目に遭い、本編の彼からは信じられないような(某ヴァレが見たら悶絶すること必至なような)あんな醜態こんな嬌態をさらけ出しちゃうお話だと読む前は期待してたのに……栗本先生がナリスのキャラをそんな風に崩壊させることはありえないか┐(´-`)┌ 。しかし、古代機械にのめり込む前のナリスには、恋も愛欲も知るフツーの人として生きていきたい願望、そこから外れてゆくことへの焦りなんて感情もあったんだなあというかなんというか。
 お話はつまらなかったけれど、この巻のナリスはわりと好きでありんすよ。ほどよく意地っ張りでさ。レオが彼を可愛いと思ってしまうのも判る。そういや、カイはこの頃は何をしてるんだ(もうとっくに小姓になって数年目、って頃だよね)?

 ナリスとフェリシアさんの関係は……あれだ、年上と年下のプライドがぶつかり合う感じが光源氏六条御息所みたいだ。フェリシアさんの方が遥かに御息所より理知的ではあるけどね。年齢差もそれなりだし。