グインサーガの125巻目を読んでみた
ヤーンの選択―グイン・サーガ〈125〉 (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
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ヨナはスカールの一団と共にミロクの聖地ヤガを目指すことになった。体調の回復したスカールは草原にも波及してきたミロク教の教義に矛盾めいた怪しげなものを感じ、ヨナの護衛も兼ねて共にヤガ入りすることを提案する。その頃ゴーラではイシュトヴァーンがリンダに求婚すべく、カメロンの制止も聞かず強引にパロへと旅立ってしまった。
スカールが ヒゲを落として どびっくり。なぜか五七五調(笑)。
スカール変わったよなあ。丸くなったというか、分別臭くなったというか。珍しくナウカシアのこと思い出しもしたし(彼女はあの折に亡くなってしまったんですね)。ミロク教とか以前なら「くだらん!」の一刀両断だったろうに、草原にも影響してくるかもしれないからとかでわざわざ調査するためにヤガに潜入するとか。そのためになんとなんとヒゲを剃っちゃったとか!!!挿絵ないのかー?挿絵ー!
昔のブイブイ云わせてたスカさんも好きだったが、最近の影の濃くなったスカさんも悪くない。というか、病魔とか仲間の犠牲とかの悲劇をしょってるのがたまらんぞ。血を入れ替えられたとか薬がないと生きていけないカラダに作り替えられたとか、ゾンビーというより悪の科学者(魔導師だけど)に改造されたサイボーグみたい。正直書くと好みの萌えなんだな(笑)。ああ、薬が切れてのたうちまわるスカールとか、そんな彼にあやしく迫るグラチーとか、そんな二人の対決こそ読んでみたかった(←悪趣味)。
結局、イシュトは変わらないんだなあ……。そしてそんなイシュトにめろめろ甘く、なんだかんだで結局彼の暴走を許してしまうカメロンも大概だ。いい加減我慢の限界にきて、イシュトに剣を向けて(もしくは自分に向けて)でも、彼の暴走を止めなくてはならない段にきてるのじゃないのかね。結局、イシュトにはカメロンの「ついて行けない」気持ちだけが伝わってしまい、その結果、かなり嫌な物別れ風だったですねえ。なんだか、一旦塞がれたひびの箇所に大きな音をたててより深い亀裂が入ったみたいな。
ようやく、ようやく!七人の魔導師事件に時系列が繋がった!ほんと、まさかこんな年月がかかるなんてねえ。