かんまんこうろうひ・はてなブログ編

はてなダイアリーとはてなブログの違いが全くわかりません

敵と戦うのに必要なのは「死ぬ覚悟」でなく「殺す覚悟」

 「チームアメリカ」に似てる?とも思ったが、あちらが明らかに風刺色を出してるのに対し、こちらはあくまでも痛快ヒーローアクションものの体を装ってる分、より毒は辛辣かも。

キック・アス DVD

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 予備知識が殆ど無いまま視聴したので、パッケージに描かれていた紫色のヒロインが実は11歳の少女と知って非常にビックリΣ(゚д゚lll)!そりゃ一部の人々には堪らんだろうな~。なぜかスカートはA※Bを連想させる柄だし(爆)。しかも画面に登場するやいなや、嬉々として悪人たちを殺しまくる!!!(これは推測だけど、クライマックスで戦ったギャング達はともかく、序盤に出てきたアノ連中の大半は人殺しには手を染めてなかったのではあるまいか???)その紫の彼女ことヒットガールを終始オロオロしながら観てる主人公も、クライマックスには遂に武器を手に取り敵を血祭りにあげる!「悪を倒す」と云っても、相手が自我を持った存在である以上、やってることは「人殺し」なんだよなあと認識させられる映画であった(これは日本のヒーローものにも云える*1)。しかしながら、その「痛快だけど痛快じゃない」モヤモヤした後味がこの映画の魅力なのかも。

 この映画の後味をギリギリ「悪くない」ものにしているのは、悪側のキャラでありながら憎めない存在であったレッドミストくん(S藤K太さんに似てると思った……ココだけの話w)が殺されずに生き残ったからじゃないかと思うのだが、根っからの悪人ではないと思えたこの少年、よくよく回想してみるとヒットガールに容赦なく発砲してるんだよね(防弾チョッキのおかげで助かったけど)。ヒットガールはよくクライマックスでコイツを見逃したなぁ。ラストシーンはこの彼が次回作では逆襲するよ~な含みであったが(実は冒頭のアノ人がレッドミストではないかとも思ったんだけど^^;)、もしもパート2が制作されれば、今度こそ赤霧くんはヒットガールに殺されるのではないかと思うと、ちょっと複雑な気分である(^^;)。

*1アメリカ版デカレンジャーは犯人を処刑ではなく逮捕する設定に改変されている。