かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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The SUSHI TYPHOONレーベルの作品を観てみた・その1

 ザボーガーで特殊造型を担当した西村喜廣監督によるゾンビアクションもの。去年のパバーンナイトにて「食えー!」と餌用ワームを客席にぶちまける監督の姿には、「この人の半径10m以内には近づかないのがベストだ」と本気で思った私であるが(^^;)。

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 血の代わりにヨードチンキが走ってるんじゃねーかその脳にっっ(;゚Д゚)!?残酷描写、というよりぶっ飛び描写(或いは設定)のオンパレード。ゾンビを無理やり合体させて車の形にしたゾンビカーとか生首をボールに見立てたゾンビバッティングセンターもだが、キル・ビル栗山千明をリスペクトついでにギロチンの代わりに赤ん坊をブン回して戦うってどんな発想力してんだよおお!!!あと、クモゾンビ女の無駄にクレイジーな寄り目顔も。
 そうか、確かにゾンビには屍体が蘇って動き回るパターンの他に、生者がウイルスに感染してゾンビになるパターンがあるが(銀幕の世界ではこちらが主流?)、なんとこの映画ではゾンビたちをバイオハザードの被害者と看做して人権を認めようと活動する政治家や団体が登場。ううむ、今日びの世相を反映してるようだ。東北地方をゾンビ徘徊区域として隔離するとか、そのメタファーちょっと色々ヤバいのではw!?とも思ったが、撮影時期は震災前なのでその点は偶然に過ぎないようで。それはそれで予言のようで不気味であるが……。ラスボスはなんと主人公の母親だが、娘に愛情のひとかけらもなく只の暴君でしかないというのは、強烈ではあるが《毒親問題》が浸透してきた今ではさして意外ではないのかもしれない。
 ゾンビたちが生やしてる触覚がメロンの茎というより、「火の鳥望郷編」に出てきた宇宙人のソレみたい。「戦闘少女」にはアトムを模した悪役が出てきたし、井口監督がザボーガーでこだわった「ピープロ感」というのもルーツは「マグマ大使」だしで、パバーンの人たちの原点って実は手塚治虫なのでは???

 ラストシーン。えー折角取り戻した※※握りつぶしちゃうのォー?最後の最後に登場した井口昇も全く以て意味不明であったが、ドラ※ン※ールの悪役にあんなキャラいたなぁ。