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「家畜人ヤプー」第2巻を読んでみた

家畜人ヤプー〈第2巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫)

家畜人ヤプー〈第2巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫)

 クララから隣一郎に対し行われる畜籍登録儀式も強烈だし(なんであんなものをかけねばならんのだw)、その後の貴族たちによる拷問談義も残酷でエゲツナイが、いよいよ明かされるイース帝国誕生前史における日本人・黒人、そして白人描写の酷さといったらw。要は20世紀の終わりに核戦争が起こって全世界の殆どが放射能とウイルスに覆われてしまうが、生き残った進歩的な白人は宇宙船に乗って別惑星に脱出したものの、白人のやりかたを模倣するばかりに過ぎなかった黒人と日本人にはとても宇宙に飛び出すなんて芸当はできず、彼らは地球上に留まることになったという記述からして、日本人作者が「マゾヒズムに浸る目的」で書いたと明らかにされてなければ、もういつ出版差し止めになってもおかしくない内容デス(^^;)。
 黒人は白人の消えた地球上の支配者となるものの、日本は度重なる放射能の影響で(広島・長崎・福竜丸は人類初の核爆発モルモットであった、という凄まじい一文まである!)奇形、白痴があふれて国家の体をなさなくなる有様。その後、宇宙から還ってきた白人達によって黒人が「懲らしめられ」、続いて日本人も完全支配下に置かれ、それぞれ黒奴とヤプーとしての用途に分かれる訳だが……。この辺の、圧倒的に白人を傲岸不遜に描いた記述は、ある意味白色人種をこそ物凄い悪役として貶めているとも思ってしまうのは、やはりやはり私が「ヤプー側」であるからか。

 でもちょっとあのハンドバッグは持ち歩いてみたいと思った(無理)。