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魔界水滸伝の4巻目を読んでみた

魔界水滸伝〈4〉 (ハルキ・ホラー文庫)

魔界水滸伝〈4〉 (ハルキ・ホラー文庫)

 新情報を求めてエジプトに旅立った雄介と涼らであったが、怪物の妨害に遭い飛行機は墜落、辛うじて助かったものの宿敵・多一郎が率いる軍隊に捕らえられてしまう。アキ子の前夫であり北斗財閥の若き頭でもある多一郎は雄介を敵視し「古き物」と関わりがある存在として激しく拷問する。だがしかしそこへも化物が襲来。絶体絶命の雄介を救ったのは「先住者」として覚醒した涼の弟・風太であった。しかし涼は多一郎によってアメリカへと連れ去られてしまった。

 終末ホラーものに飛行機が登場すると十中八九まず事故る。これ鉄板(*´・ω・)(・ω・`*)ネー。

 前巻からかなりちょっと間が空いてしまったので(3巻の感想は去年の正月w)、1~3巻をあたらめて読み直した。「先住者」と「古き物」が居て、彼らの戦いに人間が巻き込まれる物語である、という事前知識を持った上で読んでみても時々置いてけぼりにされる感がある……荒唐無稽な設定が次から次に提示されていちいち把握しきれない程だし、メインキャラと思わしき登場人物はすぐ殺されるしw、物語の主軸が涼にあるのか雄介にあるのかそれとも多一郎にあるのかもよくわからないし……なんか調べてみたところこのシリーズも外伝があって、そちらの主人公は多一郎だとか?んで、相手役が涼とか。やっぱり《そういう方向》に向かうのかいwww。

 んで、久々に再開したこの巻では、これまで日本でおどろおどろしく進んできた物語が一気にワールドワイドになって、中東の砂漠で空飛ぶ大怪獣と軍隊が戦うというまるで東宝映画みたいな展開キタ━(゚∀゚)━!しかも先住者のリーダーとしていきなり頼もしく覚醒した風太もキタ━(゚∀゚)━!急展開じゃん。初めて登場したときは只の“登場人物の弟”だったのに、明らかに兄の涼より物語の重要キャラになりつつある風太。おかしーなー。1巻を読んだ時には、どこからどうみても涼くんこそがこの物語の切り札、というフラグ立ちまくりと思ったんだけどなあ。そういやこの巻、涼の台詞ほとんど無かったような……(ただ雄介にくっついているだけ)。ホント、涼ってどういうポジなのですかねえ……まさかグインの某キャラみたいにこのまま扱いが軽くなってあっさり退場、ってことになる……ってことはないよねえw。一応、上にも書いたとおり贔屓のCPの片割れを担うことにはなりそうだけど。
 一方こちらは主役まっしぐらの雄介。この人は先住者ではなく、古き者と関わりがある側なのか?飛行機が墜落することを知っていながら自分たちが助かる道を選んだ(選ばざるをえなかった)十字架を自らの心に刻みつける雄介は、常軌を逸した生き方をつき進んでるように見えて、意外に常識的な面も持ち合わせている。イシュトヴァーンみたいな人と以前書いたけれど、イシュトよりは遥かにまともなこの男も、実はただの“人間側”ではないということ?んー全く先が読めない。