かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの25巻目を読んでみた

 表紙はスカール。描き手は代わってもやっぱり老けて見えるw。

パロのワルツ―グイン・サーガ(25) (ハヤカワ文庫JA)

パロのワルツ―グイン・サーガ(25) (ハヤカワ文庫JA)

 クリスタルパレスの客分となったスカールに、レムスとナリスは、それぞれノスフェラスの秘密を聞き出だそうとあの手この手を使って揺さぶりをかける。レムスの中に潜む亡霊がスカールを脅迫し、ナリスはリー・ファの仇イシュトヴァーンの情報を条件に迫るが、スカールは頑として口を割らなかった。やがて、パロの高度な医術と女伯爵リギアの献身によって、病魔と傷心から回復しつつあったスカールはパロを脱出し、今度こそ草原を目指して去っていった。

 パロのくねくね宴会 BY スカール。ぶわっはっはっはっ(笑)。ノスフェラスのことをかたくなに喋らなかったのは、ナリスにグル・ヌーの正体を知られたら云々と理由をつけていたが、要は自分が多大な犠牲を払って得た情報の上前を撥ねられたくなかったからと見た(まあ、当然です)。スカールはこれから『何処に向かう』つもりなのか……当面はリーファの敵討ちだろうが。イシュト~逃げて~!

 リギアとスカールの組み合わせはなかなかイケルと思ったが(本当にナリス様が※※※※※後はくっつくのカナ?)、それでも生前のリーファの「リギアとならば結ばれても許す」発言が無かったら、ちょっと引いていたかもしれない……すいません。栗本先生流の人間賛歌に私が付いて行けてないのですorz。リギアといえば、ヴァレリウスが意外な心情を吐露。てっきりナリスのやり方を巡って敵対関係になると思ってたのに(少し前にそんなことを仄めかすような文章もあったのに)。それとも、対立しながらも実はヴァレさんはリギアを……ってこと?うーむ、ヴァレさん個人だけでパロは充分複雑怪奇じゃ。
 レムスに憑いているカル・モルの存在にとっくに気づいていたナリス。憑依を受け入れたレムスにも原因があるのと、緊急性を要さないからとりあえずは放置するって……どっちもどっちだわ。レムスは正気の残っているうちにグインの助言(「王は普段は家臣から舐められるくらいがちょうどいい」「非常時にのみ100%の能力を発揮せよ」だったかな?)を思い出して、正直、ナリスに一矢報いるくらいして欲しい。そして、盗賊に転化したイシュトへの想いをナリスに告白しながら、暢気に彼とダンスを踊るリンダ。心は軽くなっただろうが、それでいいのか!?あと、ナリスにとって知るというのと受け入れるというのは別問題だと思うぞ。だれも本気でレムスの苦しみを理解し助けようとしなかったツケは、今後、どんな形で巡り、そして爆発するのだろう?

 あっ、そういえば冒頭に後書きでも触れられなくなって久しいアストリアスがほんのちょっと出ていたな!