かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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盲獣

 船越英二さんというと、私の世代では「ポリデント」のCMになるのだろうか?しかし個人的にはこの江戸川乱歩原作のド級変態映画を思い浮かべる。と、いうよりそれ以外で演技してる代表作が思い浮かばない(^^;)。否、どこかの映画かドラマで観たことくらい当然ある筈だが、この「盲獣」という映画のインパクトはそんじょそこらのエロ映画・お耽美映画の比じゃなくてですな、まず、登場人物は3人しかしない、外の風景は一切登場せず舞台はほぼ巨大な女体の彫刻(!)が寝そべるアトリエのみ。その彫刻のしかも乳房の間で緑魔子さまと船越氏が絡み合って絡み合って終いには……という「内側へ内側へ入り込むうちに何だか何かがギュッと濃縮されちゃった」様な凄い凄い凄い映画なのである。視覚が遮断されるだけで人はあんな別世界を堪能できるものなのか……なんて、んなわけねえ。あんな結末になったのはあの二人が変態だっだから。

盲獣 [DVD]

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 凄いといえばこの時(1969年、ですぞ)船越氏の母親の老婆役を演じられた千石規子氏(「Drコトー」の内さん!)はまだ現役で、この度息子役の方が先に……ご冥福をお祈りします。