グインサーガの24巻目を読んでみた
ついに!ようやく!刊行開始後苦節○年!?20巻を越えて漸くイシュトが本編の表紙に(笑)!
赤い街道の盗賊―グイン・サーガ(24) (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1986/05/01
- メディア: 文庫
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自身が見聞したノスフェラスの秘密をアルド・ナリスに知られることを恐れていたスカールは、極秘裏に草原へ帰還するため、自軍を解散させ、少人数でアルゴスを目指す。体調の思わしくないスカールを労りつつ街道を進む一行はしかし、短期間で名の轟く大頭目へとのし上がったイシュトヴァーン率いる盗賊団に襲われ、スカールを庇ったリー・ファはイシュトヴァーンの凶刃に倒れた。一方、国境でユラニア軍と対峙しするグインにの前には漸く陰謀の真の黒幕が姿を現しつつあった。
グインパート。いやーグインはどこまで「デキル男」なのか!諸葛孔明かヤン・ウェンリーかばりの軍事的識見を持ち、大石内蔵助ばりの昼行灯振舞もお手の物。そして配下への細やかな気配りも忘れない。皇帝やダルシウス将軍がその才気を単純に喜ぶに留まらないのも判る。性能が優れすぎている商品というものは製造元の会社を押し上げるに留まらず、その業界のマーケティングそのものを変えてしまうんですね……。となると、グラチウスは独自に動く産業スパイのようなものか(←かなりズレている)。
スカールパート。フラグ立ちまくりだったけどリー・ファが死んじゃった~~~(涙)。スカールって登場人物のなかでは1番自由に人生を謳歌(?)しているように見えてたんだけどなぁ。ノスフェラスに興味を持ったばかりに、一気に十字架(というものがグインの世界にあるのかは知らんが)を何個も背負う運命に落とされてしまった……。そしてスカールの動向を読んで、何手も先を打っていたナリス。やはり恐るべし。そしてイシュトはいよいよ階段を昇るためにいろんなものを振り捨てたようだが*1、個人的にはマルス伯の最期をトラウマにしている様子を読むとちょっと安心する。パロが警備隊を出してきた……ということは、イシュトヴァーンの噂はナリスや双子にも届いている筈。彼ら(特にリンダ)の反応はいかに?