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グインサーガの外伝8巻目を読んでみた

星の船、風の翼―グイン・サーガ外伝(8) (ハヤカワ文庫JA)

星の船、風の翼―グイン・サーガ外伝(8) (ハヤカワ文庫JA)

 18歳になったアルド・ナリスはパロの武人の最高位であるクリスタル公を拝命した。国王の兄の息子という微妙な立場ゆえに長年日陰の存在であったナリスは、就任祝いの席で生まれ変わるように華やかな存在感と剣の腕前を披露し、自分を蔑んでいた人々にもその実力を認めさせる。しかし、地位を築き始めたまさにその日、弟のディーンは兄の道とは決別し、地位も捨てて国を出てゆくのであった。

 武人たち(本編には出てこないが黒竜戦役で戦死したか、それともこれから再登場するか?)曰く「国際情勢にまさかはありえない」めちゃ正しい指摘www。この時ナリスは彼らの予言?を信じておらず、本編ではあれだけ超然として何手も先を読み陰険にレムスを苦しめているナリスも、流石に18歳の頃はちょっとイッパイイッパイ入ってるなという感じ(^^;)。それでも流石の振る舞いぶりだが、これだけ賢く数々の能力に恵まれていても、弟の本心だけは最後まで見抜けなかった。否、目を逸らしていたといえるかもしれない。ディーンの喪失もまた、現在のナリスの人格形成の一因なんだろーね。