かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの41巻目を読んでみた

 表紙の人物……当初レムスかと思った(汗)。しかし、内容を読んでみるとアキレウス帝以外ありえない。もっとじーさんキャラ(←失礼w)と思っていたが、意外に若々しい風貌(の設定)だったんだな~。

獅子の星座―グイン・サーガ(41) ハヤカワ文庫JA

獅子の星座―グイン・サーガ(41) ハヤカワ文庫JA

 シルヴィア姫誘拐の首魁はかつて国を追われた王弟ダリウスであった。ダリウスは姫の身柄を楯にアキレウスケイロニア帝位の譲位を迫るが、アキレウスはそれを撥ね付け、グインにユラニアへの侵攻と愛娘の奪還を命ずる。大軍を率い再び出立するグイン。そして、ダリウス側についたユラニアを牽制する名目で、クムとモンゴールも参戦を表明。中原は再び大きな戦火に呑まれようとしていた。

 タイトルがかっこ良ければ、登場する人物もかっこ良し(皮肉にもシルヴィアの物語パートがなくなった分余計にそうなっとるw)、各場面の言動がことごとくかっこ良すぎる(特に「勅命」の場面はシビレタ!)という物凄い巻。アリのドロドロ節が炸裂した39巻の直後なので余計にそう感じられるかもしれないが(汗)、複雑怪奇清濁混沌なグインサーガ正外伝あわせて150巻超のなかで、これほど主要登場人物が誰も彼も爽快感すら覚えるほどの立ち振る舞いをみせる巻はこの先出てくるだろうか?「七人の魔道師」を読んだ頃はこんなカッコいい国とは思わなんだが>ケイロニア。あと、誘拐が判明した時点で、なんでまじない小路を頼ってみるという選択肢がなかったんだというツッコミはこの際忘れるとしてw。そんなおそらく人気も高いであろうこの物語の中で……マ~リ~ウ~ス~!!!おんどれはいつまで自分の道に固執しとんのじゃあ~!いや、イシュトヴァーン、あるいはアリの非道を告発する自体は間違った行動ではない……と思うのだが、グインやイシュトやおそらく静観を決めたパロのナリスが国同士の戦況を見ているなかで、ただ一人ちょっと焦点が違ってるんじゃないか?木を見て森を見ず状態になってるんじゃないかと>マリウス。
 (公的には)唯一の跡取りを誘拐されたケイロニアだが、真の強国というのは相手がどのような手段にでようとも、結局は優勢にまわれるものなのだな~と改めて認識。そしてその国の強さの根幹にあるのはぶれないリーダーシップであったり、教育の行き届いた民衆であったり、結局は人間性の質の高さであると。現実の時事問題と照らし合わせて考えてしまう、どうしても。

 さて、アリさんイシュトさん率いるモンゴールとグイン率いるケイロニアはいよいよ次巻にて合流?パロの双子との再会は幻に終わったけれど、イシュトとは約20巻ぶり(!)に再会!?ルカの予言が不安を煽るが「彼は昔の彼ならず」。