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グインサーガの外伝12巻目を読んでみた

 「青鱶団」って何と読めばいいんでしょ。せいしょうだん?

魔王の国の戦士―グイン・サーガ外伝(12) (ハヤカワ文庫JA)

魔王の国の戦士―グイン・サーガ外伝(12) (ハヤカワ文庫JA)

 ヤンダル・ゾックに対抗したいグラチウスの勢力はホータンを密かに侵食しつつあった。闇の脅威に対抗すべく下町の孤児グループと手を組んだグインは、彼らの助力を得て人質が囚われているさかさまの塔の場所をつきとめ潜入するが、そこには恐るべき罠が仕掛けられていた。淫魔ユリウスを退けようやく辿りついた最上階にはシルヴィアの姿はなく、マリウスただ一人が残されていた。

 やったやったー♪ようやく!シルヴィアを手籠めにしたにっくきユリウス*1に、会心の一撃を報いる展開に!エネルギーを吸収しすぎて風船のように体からプシューって……(^^;)。そのままパーンと破裂すれば良かったのによう。最近のグインはヴィジュアルで見てみたい場面が続くなり。
 これまで遥か離れた中原にて語られるのみだった謎の国キタイの市井の様子が初めて明らかに。ヤンダルさんが恐怖政治を布いているというので、どんなおっそろしい所かと思いきや、治安は極めて悪いながらも人々はそれなりに営んでおり(ソバなんて出てきたりして!)意外というかなんというか。久々にカリスマ・パワーが発動し、ノスフェラスケイロニアに続きホータンの下町少年団をたった数ページで掌握してしまったグイン。まあそれもリーダーの少年がたちまちのうちにグインに心酔してしまったからだけど。今後の伏線らしき文章が意味ありげに綴られていたが、あれを読む限り栗本先生は竜王ヤンダル・ゾックを倒しキタイに平和が訪れる展開を構想していたんだろうなぁ……。

*1:しかしこんな気色悪い奴を一時でも出入りさせていたケイロニア宮廷は末代まで(以下略)。