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グインサーガの29巻目を読んでみた

闇の司祭―グイン・サーガ(29) (ハヤカワ文庫JA)

闇の司祭―グイン・サーガ(29) (ハヤカワ文庫JA)

 ユラニア宮廷は人の姿をした魑魅魍魎の巣窟であった。醜悪をきわめた人間模様を見せ付けることでグインに絶望を植えつけようとするグラチウス。しかし屈せぬグインに対し、更に魔道の力で彼の魂をノスフェラスに送り込む。懐かしい巨人の友や、まさに最期の時を迎えようとしていたセム族の長老との再会を果たしたグインは激しく懐郷の念にかられるが、彼の強い心はケイロニア皇帝に捧げた剣の上から動かなかった。

 タイトルのグラじーさんよりも遂に登場したユラニア三公女のほうがはるかにインパクトあり。いやー凄いね。栗本先生は、後書きで次女はダンプ松本のイメージ(ああ、昭和のかほり……)とか云ってたけど、自分は筒井康隆の「イチゴの日」を思い出した(まつざきあけみの漫画版がまた強烈なんだw)。もしくは天野さんつながりで女王ブラネ。
 結局ユラニアはグラチウスに軽く操られていただけで、例えば彼と組んでモンゴールのように本気で大国掌握の野望を抱くという気はなかったんだナ。じゃあなんでグインを国境、さらにはユラニア奥深くまで誘い出したのか?となるのだが、まさかユラニア、ひいてはゴーラの真実を見せ付けるためだけにあんな大掛かり且つややこしい陰謀をしかけたのか?>グラチウス。前にも書いたが、グインに剣を捧げさせたいのであれば、あまりに手段がずれてはいないか???……と云うより、あんなんでグインを落とせると本気で考えたのか!?もうひとつ、なぜノスフェラスに意識を向けさせることが、グラチウスの軍門に下ることになるのか?それだけノスフェラスは魔道に近い世界ということだろうか?