グインサーガの外伝９巻目を読んでみた

マグノリアの海賊―グイン・サーガ外伝(9) (ハヤカワ文庫JA)

　ヴァラキアを出て数年、一隻の船を手に入れたイシュトヴァーンは不良少年たちを引きつれ南の海を旅していた。祭りを目前に控えて賑わう島国ダリアに上陸した彼は、そこで３人の女性と恋に落ちる。瞬くような甘美な時間のあと、再び大海へ旅立ってゆくイシュトは、そのうちの一人に自身との一部ともいえる玉石を渡すのだった。

　本編がちょっと血なまぐさい展開になってきている分、南の島で生き生き輝いているイシュト（と、彼を理解し受け止めることのできる心地よい理解者）が見れるのはよいのだが……この外伝、荒筋はあるけど起承転結は殆ど無いような！？……悪役居ないし。強いてあげれば大公の娘の成長か？＞起承転結の要。祭りの描写だけで５、６ページ余裕で使うのもゴカンベン。
　ノスフェラスの頃から度々触れられてきたイシュトヴァーンの玉石の渡し主が漸く明らかに。「必ず受け取りに戻ってくる」とか云ってたけど、二度と逢うことはないだろう的な描写もあったし、さて、どちらになる（予定だった）でしょうか？