かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの48巻目を読んでみた

美しき虜囚―グイン・サーガ(48) (ハヤカワ文庫JA)

美しき虜囚―グイン・サーガ(48) (ハヤカワ文庫JA)

 ランズベール塔というのはパロの歴史の陰惨面を一気に請け負っている機関であり象徴……という感じだが、そのトップは一癖すらないごくごくノーマルなおじさん侯爵というのはちょっと意外。

 アムブラにおいて国王派と開明派の学生たちが衝突した。切欠はヤヌス神教に対し異説を唱えた論文であったが、親授絶対王政を打ち立てようとするレムスにとってそれは受け入れられぬものであった。クリスタル公アルド・ナリスは自ら現場に乗り出し事態を収束せしめるが、国王よりもナリスを支持する過激な学生たちが彼に向かって「国王万歳」と叫んだことが理由となり、彼はランズベール塔に収監されてしまう。

 なーにが復興後最も平和な日々じゃ!王宮が変な雰囲気になっていたり、さらに事態が悪くなっとるやんか(汗)!!!で、その間、ナリスもリンダも離宮でイチャイチャしてた(&たまに学生たちと交流)してただけえ!?頼むよ……国王の親族……と思ったのは私だけだろうか?ナリス曰く「もっと即位直後からレムスを支えてやるべきだったと反省している」って絶対それ本心からじゃないよねぇ(^^;)。そのナリスはついに反逆者としてランズベール塔に囚われの身に。が、いろいろ怨念の籠ってそうなランズベールの地下よりも、大胆にもナリス暗殺を計画していたヴァレリウスよりも、「隠遁してひたすら穏やかに過ごしたい」うんぬん云っておいてラスト3ページでしれっと中原の情勢をも変える重要な切り札(ああア○トリ※ス……かれこれ40巻近くも……)をさらけ出してみせたナリス様が一番恐ろしいでしょう!!!(←正直、ゾーッときたw)人類平等論者であっても、結局自分が世界を動かす立場であることを捨てる気はないらしい……。