かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの53巻目を読んでみた

 妊婦さんが登場する物語において、出産とクライマックスが重なるのはお約束~♪

ガルムの標的―グイン・サーガ(53) (ハヤカワ文庫JA)

ガルムの標的―グイン・サーガ(53) (ハヤカワ文庫JA)

 《煙とパイプ亭》をアリの配下の者が襲った。寸での処でカメロンが駆け付け、ダンとその家族は全滅の危機を免れる。その混乱のさ中タヴィアは出産し、生まれた女の子はマリニアと名付けられた。この暴挙に激怒したカメロンは、刀を片手にアリの居室へと踏み込むが、自らが殺されるならイシュトヴァーンも道連れにすることも辞さないアリの狂気に、その場は退かざるをえなかった。

 何が凄いかって登場人物一覧の項にガフとロンの名前が無いことだ。そりゃ常軌を逸した、逸しまくった(カロンの拷問の際にはアリのえげつなさにむしろ引き気味だった記憶があるのだが……違ってたかな?)連中であることには間違いないのだが、(数巻前でわざわざ本文中にて紹介までされておいて)登場人物扱いされてないって……イドやビッグワームなどの化け物と同じ扱いじゃんw。
 ついにイシュトヴァーンの命をも盾にとったアリストートス。完全にイシュトやカメロンをいたぶって愉しんでいる。まさに毒蜘蛛。モンゴールを復興させる頃まではイシュトに卑屈なまでに執着する哀れな男という印象だったのに、地位が上がって狂気に拍車がかかったのか、それとも本性がいよいよ顕わになったに過ぎないか……。そんなアリに対して、もののふの誇りにかけて一矢報いるカメロン。「無辜の民が殺されるのを見過ごすくらいなら、イシュトをこの手で殺して自分も命を絶つ」うっひょ~~かっこいーーっ♪♪♪パロ側に聞かせてやりたい科白だ。タヴィアも思わず「カッコいい」と呟いておりましたなあ……マリウス、ピーンチ(^^;)!?