かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの62巻目を読んでみた

 意外に戦場で頑張ったり、ネリイの戦死に際して「明日はわが身」と予感したり、タリクって「実はデキル奴」だったりするわけ?……ふーん。

ユラニア最後の日―グイン・サーガ(62) (ハヤカワ文庫JA)

ユラニア最後の日―グイン・サーガ(62) (ハヤカワ文庫JA)

 タリクはネリイと、イシュトヴァーンはタルーと当たるものと誰もが思っていた。しかし、イシュトはアリを騙った偽文書でタルー軍を足止めする一方で、ネリイ率いるユラニア軍へと奇襲をかける。ユラニア軍は戦意が乏しい上に、戦場の修羅と化した彼の前には最早敵はおらず、ネリイは斃れ、ここにユラニア大公家の血筋は途絶えた。一方、オクタヴィアの出産を知ったアキレウス帝は、ハゾスに彼女とその家族を保護することを厳命する。

 ネリイの古風なものの云い方もこれで読み収めか~~~。かっこいい喋り方で、結構好きだったんだけどなぁ。そりゃ悪趣味だし短慮だし乱暴だし、人望もなかったかもしれんが、100%私利私欲のみで動いていたわけではなく、彼女なりに王家のダメダメぶりを憂えた上での簒奪だったわけだし(作者曰く「アムネリスよりはるかに真面目に公女として国のことは考えている」)、手を組んだタルーに対してもとても誠実だったし、生き延びてもうひと頑張りして欲しかった……。ネリイに合掌。アーメン。
 なぜかケイロニアにグインらの近況?を教えに来たユリウス。エウリュピデスと名乗って初登場した頃と比べると、とんでもなくキャラが下品に軽くなっちゃったなぁ。すっかり神出鬼没になった一方で、流石にシルヴィア誘拐の実行犯である以上、黒曜宮に出入りしてた頃の名前をハゾスの前では出さず……なのだが、最初にエウリュピデスの本名がユリウスと突き止めたのは他ならぬハゾスだったのでは?あれ~~~。まあ、ハゾスはシルヴィアのことはグインに比べてかなり(略)。

 読み方を調べた熟語「股肱」はここうと読む。股肱の臣。