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グインサーガの外伝1巻目を(もう1度)読んでみた

 やはりこのタイミングで読んでみるべきでしょう!

七人の魔道師―グイン・サーガ外伝(1) (ハヤカワ文庫JA)

七人の魔道師―グイン・サーガ外伝(1) (ハヤカワ文庫JA)

  • まじない小路 - 緩慢高楼碑←以前の日記
  • ラクネーの蜘蛛の場面で「スナフキンの剣はどうした!」……なんて揚げ足取りをしてもしょうもない。前に読んだときは世界観も何もまだよく判ってなかったので(グラチウスもアグリッパも名前のみの登場だったしねえ)正直読み飛ばした部分もあったのだが、今127巻を越えたところで、30年前の構想とどう違ってきているのか比べながら読むのはなかなか面白かった。
  • シルヴィアの設定は実はかなり違ってきてるんですねえ。外見はいたいけな少女というよりはお高くとまっている感じだし、グインとの不仲の雰囲気もあくまで彼の豹頭を受け入れずに仮面夫婦を装っている体だし、何より皇女としての誇りは失っておらずアキレウス様に付き添っている設定とか……でも同じ頃に書かれた構想メモにはオクタヴィアの名前も確かあったんだけどな。
  • イェライシャさま大かつやく!ヤンダル・ゾックのことを今回初めて相見える&いずれ雌雄を決するべき最大の敵と語っていたが、実はパロ内乱の折にヴァレリウスを助ける形で既に関わっているんだよな。しかもその時は中原がキタイに支配されるならそれも世の流れとか何とかで、確か対ヤンダルには消極的だったような……(ヴァレにほだされてちょっとだけ協力する)。
  • この頃の栗本先生はブヨブヨというゼリー風というか、軟体質な怪しげな物体がほんっとーに好きやのう(^^;)。タミヤさんが崇めていたラン・テゴス?という邪神ともども出典はクトゥルー神話だとか?……よくは知らないが。
  • 一つ目とか苔人間とか、魔導師というよりは、殆どの人の形もを捨てたような連中(本当の人外も混じってるけど)が集まってきて、サイロンの市中で互いに丁々発止、魔道バンバンぶつけ合いっこって、120巻超えた今でもグインワールドの中では極めてシュールな光景だよな。しかも魔導師どものキャラが濃すぎて、すぐそこに居るグインは完全に蚊帳の外状態(殆ど台詞を挟むいとまなしw)とか、今じゃ考えられない。
  • これは以前の時も感じたのだが、やはりグインが弱いのには違和感……(^^;)。シルヴィアとの一件が遭ったばかりなので酷く落ち込んでおり本調子じゃなかった、という脳内補完が出来なくもないけど。強大無比なラスボス風に描かれているヤンダルさん(ここでは人の姿に非ず、としながらも竜頭とは表記されてないんですね)も、実は本編でグインに1度こてんぱんに言い負かされたりしてるしねえ。
  • 結局グインはヴァルーサのどこが気に入ったんだろう?もともとはリンダのような勇敢で、しっかりとした子が好みという設定だったんだろうな(123巻では保護欲を掻き立てられる子がいいとか云ってたけど)。