我は汝を王と成さしめる者なり
天保山にて特別展が開催中なので、久しぶりに引っ張り出して読んでみた。というより、これを読むと早くツタンカーメン展に行きたくなってしまう(笑)。
- 作者: 山岸凉子
- 出版社/メーカー: 潮出版社
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ハワード・カーターの発掘にかける情熱もすごいけど、数千年に渡るエジプト民たちの盗掘への執念も凄まじい(村全体で営んでるとか!)。だからこそ、殆ど当時のままにツタンカーメンが発見されたことがいかに奇跡的な偉業であるか、なのだが。彼らの盗掘を嫌悪する一方で、自身の行為も「遺跡発掘という名の墓荒らしではないか」との葛藤を抱えたり、「盗掘は死後も豊かであろうとした者への貧しい者たちからの復讐なのだ」と、ふと異なる視点からの見解を述べたりするカーターだからこそ、ツタンカーメンに「選ばれた」となる筋立てがカタルシスでたまらない。
カーターがド美形の青年学者として描かれているが(個人的には「日出処」の毛人を連想してしまった……一見朴訥な書生だけど、その実人間性に富んでおり非常に芯も強いキャラということで)、史実では、彼がツタンカーメンの王墓を発見したときには既に50代直前なんですよね(汗)。え、これ、触れちゃダメだった(^^;)?