かんまんこうろうひ・はてなブログ編

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グインサーガの130巻目を読んでみた

 グインが愛妾を迎えたことをイシュトヴァーンより聞かされたリンダとヴァレリウスはそれぞれ異なる理由から衝撃を受ける。ナリス霊廟への墓参りを済ませたイシュトはヤガへと兵を進め始めたが……。語り部を失った長大な物語は、登場人物の運命をそれぞれの読み手に託して。ひとまずの終焉をここに迎えた。

 ようやく読み終えました。初巻を読み始めたのが09年のGW頃なのでちょうど3年かかったことになるわけで、長かったですねぇ~。しかしながら、ダレたら中断したりノッてきたら連日読み続けたり、あくまでマイペースに進めきったのが最後まで読めた要因かな。リアルタイムだったらたぶん途中でリタイアしてたと思う……。

 当然と云ったら当然な印象ではあるが、実はこの本は乱丁で、どこかに続きの後半100ページがポトリと落ちてしまっているような、そんな終わり方でしたな。というか、えーっこれで終わりなのォー(涙)。ヨナとフロリーは敵に捕まったままで、グインは(本編上の時間軸では)シルヴィアとの救われない破局を迎えた直後が最後の出番、リンダもマリウスもヴァレリウスも一応自らが選び取った道とはいえ望まぬ役割を強いられた途上で悶々としたまま、カメロンとイシュトの間には深い亀裂が入ったままで、幽閉中のレムスに至っては107巻でほんのちょっと出てきたきり終盤は全く出番なし(汗)。殆どのキャラクターがフラストレーションの只中に置かれたまま、終焉を迎えてしまうという展開はまるでTV版エヴァみたいな(爆)。
 そんなあれこれを抱えた登場人物達の中で、最後まで比較的好き勝手に振舞っていたのはやはりイシュトヴァーンで、果たして彼はあのままヤガに素直に向かう予定だったのだろうか?なんとなく、意表をついてリンダをクリスタルから拉致しそうだった雰囲気が……今更な予想ですけど。

 あーもうちょっと、せめてヤガ編だけでもキリの良い処まで読みたかったですねえ。ブランと手を組んだスカールがヤガに巣食う怪し気な連中とどう戦うのか、この騒乱にグインはどう介入してくるのか、あるいは関わってこないのか、ヨナとフロリーは助かるのか、スカールはいつどのように死ぬのか(←おい)その前にリギアと再会はするのか。ほんと、いろんな意味で惜しい所で絶筆になってしまったんですねえ。

 あともう一冊外伝があるので、その日記を上げたあとで、全130巻+外伝22巻に対する全体的な感想について改めて書こうと思います。